格安SIMを探していると目につく用語「音声通話SIM」「データSIM」。スマホを普段使いしているぶんには、自分の利用しているSIMカードの種類なんて気にしたことがないですよね。
この記事では、そんな見慣れない専門用語「音声通話SIM」「データSIM」について、わかりやすく解説します。記事を読み終えるころには自分の使っているSIMカードが音声通話SIM、データSIMのどちらかがわかるようになっていますよ。ぜひ、乗り換えや買い足しの際にも自分はどちらが向いているのか、参考にしてみてください。
そもそもSIMカードとは
SIMカードとは、固有のID番号が記録されたICカードのことです。スマホやモバイルルータを新規契約すると、携帯電話会社は新しいSIMカードを発行します。このカードの中には、契約者の識別番号や電話番号などの情報が記録されていて、SIMカードをスマホやモバイルルータに差して利用することで、電話やインターネットが利用できるようになるのです。
音声通話SIMとデータSIMって何が違うの?
そんな便利なSIMカードには、大きく分けて音声通話SIMとデータSIMの2種類があります。携帯ショップなどで新規契約する場合には、利用用途を伝えると適切な種類を出してくれるので、利用者はSIMカードの種類を意識しません。しかし、格安SIMを自分で選んでWebから申し込む場合には種類の違いを把握し、適切なものを選ぶ必要があります。
それでは音声通話SIMとデータSIMの違いを見ていきましょう。
格安SIMとは?安さの秘密と、メリット・デメリットを徹底解説!
音声通話SIMとは
音声通話SIMとは、電話番号が登録されていて、電話機能とデータ通信の両方が利用できるSIMカードです。主にスマホでの利用に使われています。電話機能が利用できる分、データSIMより基本料金が高い場合が多いです。
電話番号は090や、080・070から始まる番号が割り当てられています。
データSIM(SNS機能なし)とは
データSIMとは、データ通信専用のSIMカードのことです。音声通話SIMとは違って電話機能はついていません。モバイルルータやタブレットなどの利用に使われています。
電話機能はないものの、LINEやSkype、Zoomなどのアプリは使えるので通話サービス自体は利用することができます。
データSIM(SMS機能付き)とは
SMSとは、ショートメッセージサービスの略で、チャット形式で短いテキストを送受信できます。専用アプリや特別な設定は不要です。SMS機能付きのデータSIMを利用すれば、このSMSが使えるようになるのです。
- LINE
- Gmail
SMSにセキュリティコードが送られてきて、認証画面にそのコードを入力することで本人確認を行います。このようなアプリやサービスをよく利用する方は、SMS機能付きのデータSIMを選ぶことをおすすめします。
音声通話SIMとデータSIMはどう選ぶ?注意点は?
ここまでで、SIMカードの種類を解説してきました。続いては、それぞれのメリットとデメリットや選び方の注意点をご説明します。
音声通話SIMのメリット・デメリット
メリット1.電話番号が持てて、電話の通話品質が良い!
音声通話SIMの魅力は、なんといっても電話機能が使えることとその通話品質です。
電話番号を記載する・入力する機会は多いものです。固定電話を持たない家も増えていますし、やはり1つは音声通話SIMを利用して電話番号を持つ必要があると思います。
また通話品質に関しても、LINEやSkype、Zoomなどで長時間通話してみると、音声が飛んでしまったり、通話が切れたりした経験はありませんか。
会社関係の人や、学校の先生など、ちょっと改まって会話をするときには品質のことは気にせずに使える音声通話SIMがありがたいですね。
メリット2.いざというときに助かる、緊急通報
音声通話SIMでは、警察や消防に緊急通報をすることができます。反対にいえば、データSIMではいざというときに緊急通報ができません。
それは、LINEなどのアプリでは位置情報の提供を行えないためです。緊急通報をした際に最寄りの警察署、消防署につながってすぐに駆け付けてくれるのは、この位置情報を携帯会社から提供する仕組みがあるからなんですね。
デメリット1.データSIMと比べて月額料金が高い
音声通話SIMは電話機能も利用できて、データ通信も利用できるため、その内容に不便さを感じる人は少ないでしょう。その反面、月額料金も高くなる傾向にあります。
そこで料金を抑えたい方は、格安SIMを検討してみてください。携帯キャリアより月額料金を抑えられます。各社いろいろなプランやキャンペーンを提供しているので、納得できる料金のMVNOを選んでください。
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データSIMのメリット・デメリット
メリット1.月額料金が安い!
データSIMの魅力はなんといっても月額料金が安いこと。電話機能がついていない分、音声通話SIMに比べて手ごろな料金で利用できます。あまりギガ数を使わない方なら、月額1,000円以下に抑えられる場合もあります。
メリット2.2台持ちで使い勝手良し
すでに音声通話SIMをお持ちの方なら、2台目以降のタブレットやモバイルルータにデータSIMを利用することで、月額料金を抑えることができます。
例えば、電話している最中になにか調べ物をしなければならない、資料を確認したいといった場合にタブレットがあると便利です。また、ノートパソコンを外出先で利用したい場合にはモバイルルータを活用すると普段使いのスマホのギガ数には影響がないので、安心してデータ通信を利用することができますよね。
デメリット1.電話番号がない、電話機能が使えない
まず、電話番号がないので電話番号を記載する・入力する機会に困ります。ですので、記載できる電話番号をお持ちでない方には音声通話SIMをおすすめします。
また通話品質も音声通話SIMに比べて低いので、高品質な通話は見込めないつもりで契約をしましょう。さらに、緊急通報もできないのでいざというときに注意が必要です。
音声通話SIMはこんな人におすすめ!
音声通話SIMがおすすめの方は、以下のような方です。
携帯電話番号を持っていない
携帯電話番号を持っていない方は、まずは1台目は音声通話SIMでスマホを持つことをおすすめします。急な連絡が必要な際に、連絡が取れないと困りますし、電話番号を記入する必要がある際にも便利です。
すでにスマホを持っているが乗り換えたい
乗り換え前のスマホが音声通話SIMを利用しているなら、乗り換え先でも音声通話SIMを利用することで、変わらず電話機能を利用し続けることができます。電話番号もMNPを利用すれば、今使っている電話番号を変えずに、他社の通信会社に乗り換えられます。
電話をよく利用する
よく電話を利用する人にも音声通話SIMがおすすめです。データ通信を利用したアプリの通話機能より通話品質が良く、会話の内容に集中できるでしょう。
データSIMはこんな人におすすめ!
一方、データSIMがおすすめの方は以下のような方です。
2台目以降のサブ端末の利用
すでにメインで利用するスマホは持っていて、2台目・3台目のタブレットやモバイルルータに利用したい方にはデータSIMをおすすめします。すでに電話機能は1台目のスマホがあるので、データ通信が中心になる2台目以降については、データSIMで月額料金を抑えながらお得に利用しましょう。
PCを外出先で使いたい
パソコンを外出先でよく利用する方にもデータSIMがおすすめです。LTE対応のノートパソコンであれば、データSIMを差すことでデータ通信が利用可能になります。また、LTE対応していないノートパソコンを利用している方は、モバイルルータを利用することで同様にデータ通信を利用することができます。
フリーWiFiをセキュリティ的に利用したくない方におすすめです。
まとめ
音声通話SIMとデータSIMは、電話機能が利用できるかが大きな違いです。ただし、データSIMでもアプリを利用したデータ通信による音声通話は可能です。
自分がどのようにモバイル回線を利用したいのかを整理して、ご自身の使い方にあったSIMカードを選んでみてください。